大学生活で100冊読んだ僕が、20歳の時出会っておきたかった本〜おすすめ15冊厳選
大学に入るまで、読書といったものをほとんどしてこなかった。読んだ本といえば、ファンタジー小説のハリーポッター、ダレンシャン、あとサッカーが好きだったから漫画化もされた「龍時」というサッカー小説ぐらい。(しかし、中でもハリーポッターは全巻夢中になって何周も読んだ。)
そんな読書嫌いなぼくだったけど、大学に入ってから多少なり本を読むようになった。きっかけは、人生変えたいなーという勢いで購入した、自己啓発本の王道である「夢を叶えるゾウ」を読んだこと。幼稚園から高校まで、部活のサッカーしかしてこなかった僕が、その本に出会って、読書の楽しさを知り、本を読むのが好きになった。
結論から言えば、本を読んだからといって、夢も見つからなければ、自分も見つからないし、人生だって変わらない。しかし、人生の中で、行動し、アウトプットした時、読書で学んだことがヒントとなることがいっぱいある。
読書は時に、モチベーションの起爆剤となったり、自身の過去の経験から学びを見出したり、先人たちが培った知恵や経験を教えてくれる。
今回は、大学で100冊近く本を読んだぼくが、できるだけ悪書を避け、有益かつ人生の幅を広げてくれるであろう本を15冊選びました。読書嫌いな新入生でもきっと楽しめるはず。もし「この本もおすすめだよー」というものがあれば、教えていただけるとすごく喜びます。
(タイトルは、「20歳のときに知っておきたかったこと」のオマージュです。オマージュです。)
20歳のときに出会っておきたかった本15冊
1.学問のすすめ 現代語訳
誰もが知る一万円札の福澤諭吉が書いた「学問のすすめ」の現代語訳。題名は知っているけど、実際読んだことはない人は多いと思う。しかし、今読んでも内容は衰えることはない。古典にあたるが、現代語訳されたこの本は読みやすく、20歳の読書嫌いでもきっと読めるはず。福沢諭吉は、役に立ってこその実学を学ぶべきという主張には少し驚いた。学問というものに疑問を感じる人におすすめ。
2.ミライの授業
同じく、学問についてのジャンル。こちらは「僕は君たちに武器を配りたい」の著者、瀧本晢史さんが14歳のこれから未来を作る世代に書いた本だが、成人が読んでも遜色ない。エジソンなどの過去の偉人から、ハリーポッターの著者のJKローリングまで、未来を切り開いてきた人達から、未来は自分で切り開いていけることを学べる1冊。これからの世代は、いろんなものが機械に変わると危惧されているが、そんな中でも希望をもらえる。
3.アルケミスト
世界で最も読まれた本のベスト10に入ったベストセラー。主人公の羊飼いである少年サンチャゴが、前兆に従って宝物を探し旅をする。この本の良いところは、主人公が旅をする中で、その経験から人生の学びを教えてくれること。これを読めば、生きているうちに世界を回らずにはいられない。間違いなく人生の教科書になった。強くおすすめ。
4.裸でも生きる
最貧国バングラディッシュで、途上国発ブランド マザーハウスを起業した山口絵里子さんのノンフィクション自伝。イジメや、大学受験、そして、発展途上国での起業にいたるまでのお話。最貧国でのすさまじい腐敗と格差、そこで待ち受ける過酷や裏切りにあっても、「なんでそんなにがんばるの…?」と、自分の苦労や悩みがちっぽけにみえてしまほど、凄まじい内容。でも、そんなに頑張っているのに、山口さんの笑顔は素敵。この本のテーマ(MEME)は「君はなんでそんなに幸せな環境にいるのに、やりたいことをやらないんだ?」ということ。最初は自分も疑って読んだけど、決してよくあるお涙頂戴の素敵なサクセスストーリーではない。けど人生で初めて本を読んで、目から水がボロボロ落ちてきた。
5.知的複眼思考
ロジカルシンキングでおすすめしたい本の一つがこちら。ブログ「読書猿」さんでオススメされていた本だが、読んでみて素晴らしかった。学問とは、問いを立て、学び論じていくこと。つまり、問いの立て方を間違えれば、議論の方向もずれてしまう。そんな時に必要とされるのが、物事をステレオタイプのように、1つの面から捉えるのではなく、複数の視点で見ることのできる複眼思考を身につけることだ。
知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ(苅谷 剛彦)
6.言葉にできるは武器になる
自分の考えを言葉にすること。それは思った以上に難しい。もし自分の伝えたいことがうまく伝わっていない時には、聞き手は、言葉遣いが下手だと思うより、言いたいことが薄っぺらだなと思うように、人格に対する評価をする。それだけ、言葉は思った以上に力を持ち、言葉にできることは武器になる。本書は電通の一流コピーライターの梅田さんが、小手先のテクニックではなく、自分の意見であり、『内なる言葉』をどう磨くかをアドバイスしてくれる。どんなコミュニケーション本よりもおすすめの一冊。
7.自分の頭で考えよう
元マッキンゼー出身で、有名ブロガーちきりんさんの一冊。ちきりん論争といわれるまで、ちきりんさんの発言が炎上したりと色々あるが、情報で溢れるようになった現代で、いかに情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考えることができるかを学べる。様々な社会の問題を通して、考える練習ができるため、ロジカルシンキングの入門としても良い。同シリーズの「マーケット感覚を身につけよう」「自分の時間を取り戻そう」もおすすめ。
8.考える技術・書く技術
たくさんの文章テクニック本があるが、論理的に考え、書く技術を身につけたければ、これ一冊で十分かもしれない。すこし難解だが、一読の価値あり。
考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則 (バーバラ ミント)
9.なぜ日本人は、こんなに働いているのにお金持ちになれないのか?
本書は、元証券会社の著者が、リーマンショックを機に「お金とは何か?」を学ぶために世界を旅した物語をまとめた一冊。タイトルと内容が若干違いがあるも、世界を周り、お金の仕組みや、お金とは何なのかを学ぶことができる。社会に出る前に一度は読んでおきたい。
なぜ日本人は、こんなに働いているのにお金持ちになれないのか? _21世紀のつながり資本論(渡邉賢太郎)
10.好きなようにしてください
仕事は人生の大半を占めるものだから、慎重に選びたいし、今の仕事が楽しくなければ、転職も考えるだろう。本書は、「大企業とスタートアップで迷っている」や「学生の内に起業すべきか」など、様々なケースのキャリア相談に対して、企業戦略の教授を務める著者が答える。面白いのは、どんな質問にも「好きなようにしてください」と答えた後、筆者からの考えを聞き、真剣な内容なのに、時には思わず笑ってしまう。仕事について悩む人は、きっと心が楽になるかも。
好きなようにしてください―――たった一つの「仕事」の原則(楠木 建 )
11.LIFE SHIFT
本書は、2017のビジネス書グランプリで1位を受賞した。現段階の研究では、今の20代の50%は100歳まで生きるという研究が出ている。そうすれば、従来の教育→仕事→引退の3ステージであれば、100歳まで生きるには75歳まで働かなくてはならない。そんな時代100年生きる時代で、どのようにキャリアの戦略を立てるか。真剣にこの問題に向き合っている人がどれだけいるのだろうか。20代、30代は読んでおかなくてはやばいと思うほどの内容だった。前作の「ワーク・シフト」も必読。
12.魔法の世紀
現代の魔法使いと呼ばれ、研究者でありメディアアーティストの落合陽一さんの一冊。テクノロジーの発達により、多くの仕事がなくなると悲観的な声も多いが、本書を読めば、なぜか未来に前向きになれる。20世紀までの「映像の世紀」から、機械によって再構築される「魔法の世紀」へと変わっていく未来が楽しみになった。同著者の 「これからの世界をつくる仲間たちへ」は、小学館出版ということもあり、とても読みやすくなっている。こちらを読んでから本書を読むのもおすすめ。
13.食べない人たち
本書を読んだときは、すごい衝撃を受けた。まさか、世界に食べないで生きる人がいるとは。しかし、食べ物で溢れ、必要以上にいつでも物を口にできるほど豊かになった時代で、本当に1日3食は必要なのだろうか?本書では、「食事とは、ヒマを潰すための最高の手段である」とまで言われている。今一度、食べることについて考えたい。
14.未来を拓く君たちへ
著者は、多摩大学大学院教授で、シンクタンクの代表を務める真っ当な人間である。そんな著者が、「悔いの無い人生を生きるためはどうすべきなのか」を問いかけ、真っ直ぐに向き合う。たくさんの自己啓発本があるが、こんなにもメッセージ性と愛に溢れる本は他にない。題名は少し硬いが、とても読みやすく、心から本書に出会ってよかったと思える1冊。
15.道は開ける
最後は、知る人ぞ知るデール カーネギーの1冊。1999に発売され、今でも愛されるづける自己啓発本の原点といわれる本書に外れはない。悩みある人、全ての人におすすめ。中でも「今日、一日の区切りで生きよ」という教えは、辛い時でも楽に生きるコツの一つだ。合わせて「人を動かす」も読んでおきたい。
最後に
本を読めば、あたかも頭がよくなり、物知りになった気がしてしまうが、読書を過信してはいけない。なぜなら、それはあくまで自分が経験したことではないからだ。知識は、自分でアウトプットした時、血となり肉となる。
しかし、世の中には、知っているか知っていないかで、大きな差がつくこともある。そして、事前に知っていたからこそ、対処できる事だってある。
だから、たくさん良い本を読もう。古典を読み、先人たちが培った知識を学ぼう。そして、毎日の生活に活かしていこう。読書が人生をより豊かにしてくれることは間違いない。人生は日々学びなのだ。
by みみずのみずの(@mimizunomizuno)
100年生きる時代で、いかに戦略を立て幸せに生きるか〜LIFE SHIFT
先日、「Life Shift」を読みました。この本は2012年に出版された「ワーク・シフト」の続編です。前作「ワーク・シフト」のテーマは「テクノロジーの発達によって、仕事や働き方がどのように変わるか」というものに対し、本作は「誰もが100年生きうる時代で、どのように私たちは生きて行くか」をテーマにしたものです。
なかなか文量も多く、読むのは大変でしたが、読んだ感想としては、「20代、30代は読んでおかないとやばいぞ…」と思うほど、これからの変化の激しい時代で知るべきことが書かれていた気がしました。
分量も多く、たくさんのことが書いていましたが、結局のところ本書の主張は、これからの時代に必要なのは、どれだけ不確実性を予測し、対応することができるかということです。
この変化の多い時代で、当たり前だったものはどんどんそうではなくなります。そんな中で生きていけるのは、どれだけ変化に対応し、失敗を恐れず試行錯誤できる人です。
そして、それに必要なのは、いかに常識を疑い、最悪を考え、リスクと向き合うことができるか、ということでしょう。
例えば、サッカー日本代表の長谷部誠は、著書「心を整える。」で、「常に最悪を考える」ことを意識していると言っています。2010年の南アフリカワールドカップ、日本はリーグ戦を2位で通過し、決勝トーナメントの初戦でパラグアイと当たりました。0-0のままPK戦になり、惜しくも敗北してしまいました。その敗北が決まった瞬間が以下の写真です。
(引用:http://hatenanews.com/articles/201007/1387)
一番左にいるのは、本田圭佑ですが、敗北が決定した瞬間うなだれています。そして、その隣にいるのがキャプテンを務めた長谷部です。彼の顔は、敗北を悔やむよりは、むしろ清々しく見え、チームの誰よりもいち早く前を向きました。それができたのは、長谷部が常に最悪を考え、よりよいアクションを起こすには、どうすればいいかを考えていたからです。(詳しくは本書にて)
長谷部のように、常に最悪の事態を考え、リスクを考えること。それが、どんな結果になってしまっても、いち早く次の行動に移り、未来を切り開くために必要なことだと思います。
この「LIFE SHIFT」では、これからの時代で、予測される働き方、社会の動きを予測し、どんなことが起こりうえるかが書かれています。これは決して、予言の書というものではなく、どう戦略を立て生きて行くかのヒントになる本です。特に若い世代の方はオススメです。
LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
今世界は、ITの発達により、より豊かになっています。そして、なによりわかっているのは、私たちの寿命がこれまで以上に長くなることです。研究によれば、いま先進国で生まれる子供は、50%を上回る確率で105歳まで生きることが明らかになっています。
いま20歳の人は100歳以上、40歳以上の人は95歳以上、60歳以上に人は90歳以上生きる確率が半分以上あるという。これはSFの話ではないのに、この現実に正面から向き合う人はまだまだ多くありません。しかし、世界ではこの現実を受けとめ、動き出している人が多くいます。
この100歳まで生きるという事実には、1つの問題点があります。それは、仮に今までの、3ステージ(教育→労働→引退)のまま100歳まで生きるとした場合、65歳で引退しても100歳まで、資金が持たないということです。100歳まで生きるのであれば、当然その分の資産がさらに必要になります。
100歳まで生きるとして、勤労時代の毎年所得の役10%を貯蓄し、引退後は最終所得の50%相当の資金で毎年暮らしたいと計算すれば、80代まで働く計算になってしまいます。
つまり、100歳まで生きるという長寿の恩恵が、まるで呪いのように死ぬまで働き続けなくてはいけません。この問題に向き合うにはどうすべきかというのが、本書では様々な視点で解説されています。
具体的には、以下です。
- 新しい職種とスキルが登場する
- 金銭的資産と同じくらい、非金銭的資産が必要になる
- 人生は3ステージ化から5ステージ化する
- 変化が当たり前になる
- 人生の新しいステージが現れる
- レクリエーション(娯楽)から、リ・クリエーション(想像)が重要になる
- 一斉更新が終わり、「エイジ」と「ステージ」がイコールでなくなる
- 選択肢を持っておくことの価値がます
- 若々しく生きるようになる
- 家庭と仕事の関係が変わる
- 実験(生き方)が活発になる
- 人事制度をめぐる戦いが始まる
- 政府が取り組むべき課題も増える
その中でキーワードとなるのが、「人生のマルチステージ化」、「無形資産」、「自己主体感」です。では、それぞれまとめていきましょう。
ポイント
- 人生のマルチステージ化
- 無形資産
- 自己主体感
1.人生のマルチステージ化
人生のマルチステージとは、いままでのような 教育→仕事→引退という3ステージでの人生を選ぶ人が減り、より多くのステージからなる人生を選ぶ人が増えるということです。
その新たなステージが、「エクスプローラー」、「インディペンデント・プロデューサー」、「ポートフォリオ・ワーカー」の3つのステージです。
エクスプローラーは、旅をしたり、経験を積み、社会の見聞を広める。インディペンデント・プロデューサーは、キャリアを外れ、自分で職を生み出す。ポートフォリオ・ワーカーは、キャリアを外れ、自分で職を生み出す、いわゆる起業家。最後のポートフォリオ・ワーカーは、同時にいくつもの活動に関わるというもの。
これかの、ステージが3ステージのいずれかの期間に入ることが多くなり、若い世代は何度もそれぞれの移行を繰り返すと言っています。
では、なぜこれらのステージへの移行が必要になり、増えていくのでしょうか?なぜなら、冒頭で述べた通り、仮に100歳まで生きるとすると、老後の資産をためるためにそれだけ長く働く必要がでてきます。しかし、3ステージのままであれば、キャリアの終盤では変化が激しい中、いままでのスキルが役に立たなくなり、働く場がなくなってしまうからです。
それには、資産を貯める、新たなスキルをつける、新たな仕事に就くための人との関係(人脈)を気づく必要があるのです。
では、次にそれらの資産について説明していきましょう。
2.無形資産
寿命が100年になる時代には、マイホームや現金や銀行預金といった「有形資産」だけでなく、目に見えない資産の「無形資産」が重要になります。
もちろん有形資産のお金も大事ですが、私たちはたいてい、やさしい家族、素晴らしい友人、高度なスキルと知識、肉体的・精神的な健康に恵まれた人生を「よい人生」と考えるからです。この無形資産は、「生産性資産」「活力資産」「変身資産」の3つに分かれます。
1.生産性資産
人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ資産になる。スキルと知識が主な要素。
2.活力資産
肉体的・精神的な健康と幸福のこと。健康、友人関係、パートナーやその他の家族との良好な関係なことが該当する。
3.変身資産
自分についてよく知っていること、多様性に飛んだ人的ネットワークをもっていること、新しい経験に対して開かれた姿勢を持っていること、などが該当する。
これらの無形資産が、有形資産と同じくらい重要になります。長寿化が進むと3ステージでは、仕事の割合が比例して増えるため、お金以外の無形資産を気づくのが困難になるのです。だからこそ、先ほどの3つのステージの移行が頻繁になるといいます。
面白いのは「変身資産」の、自分についてよく知っていること、つまり、アイデンティティーを築いていくことが、ステージを変えて行く中で重要になってくるという本書の主張です。
というのも、ステージの移り変わりをするを決意するには、自分が何に価値観を置いているかが意思決定の指標となるからです。自分にビジョンや、軸があれば、この意思決定がスムーズに行くというわけです。
だから、エクスプローラーとして、若い時期に世界を旅することも重要だと述べられています。しかし、注意したいのは、ただ観光や旅行だけにとどまらず、現地の人と関わり、自分の知見を広めることに意味があるということです。
3.自己主体感
ここまで述べてきたように、寿命が100年の生活をよりよく生き延びるには、3ステージの人生から脱却し、無形の資産のマネジメントを行い、人生の設計を大きく変更する必要があります。
しかし、これだけでは十分ではなく、必要になるのはお金の管理です。そこで重要になるのは、「自己効力感(自分ならできる、という認識)」と「自己主体感(自ら取り組む、という認識)」です。特に、この自ら取り組むという「自己主体感」が重要になります。
適切な資金計画を行うには、この2つの要素を備えている必要があるといいます。なぜなら、人は誰もがセルフ・コントロール(自己抑制)に苦労しているからです。
経済学者が唱えた「双曲割引」という概念があります。人は、遠い将来のことには比較的辛抱強いが、近い将来のことにはせっかちである、というものです。
例えば、今すぐ100ドルもらうのと、来週105ドルもらうのでは、多くの人は前者を選ぶ。 しかし、1年後に100ドルもらう場合と、1年1週間後に105ドルもらう場合を提示した時、多くの人は、後者を選ぶ。
このように、私たちは短期的には忍耐がなく、長期的には忍耐芯を発揮できるというものです。(問題は遠い将来が近づいてきた時に、長期計画が近い将来の問題になり、せっかちになってしまうこと。)
そこで、引退後の蓄えを十分にしない人が多いのは、まさにこの現象が原因だといいます。
そこで、重要になるのが「自己主体感」であり、本書で進められているのは「未来の自分に責任を持つこと」を常に意識することです。つまり、未来の自分が隣に座っていると想像し、「70〜80歳になったときの私は、いま私が下している決断を評価しているだろうか?」と自問することです。
これを考えた時、ガンジーやスティーブ・ジョブズは、まさに理に叶っていたといえるでしょう。
「Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever. (明日死ぬかのように今日を生きなさい。そして、永遠に生きるかのように学びなさい。) ガンジー
毎朝、鏡の中の自分に問いかけてきた。「もしも今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていることをやりたいと思うだろうか?」と。NOと答える日が何日も続くようであれば、何かを変えなければならないということだ。」 スティーブ・ジョブズ
さいごに
変化の激しいこの時代、たくさんの当たり前が、そうでなくなっていくでしょう。その変化に対処するには、不確実性をどれだけ考えるのも一つです。しかし、やはり未来に何が起こるなんて、誰も予測できません。
だからこそ、今この瞬間を生きる。未来の自分が隣にいると考え、今の行動は果たして本当にすべきことなのか意識する。そんなことから、一歩ずつ変わっていけるのだと思うのです。
どうしても、未来に悲観的になってしまうことも多いですが、今この瞬間を楽しみ、未来を切り開いていきましょう。
by みみずのみずの(@mimizunomizuno)
幸せな人生を歩むために見るべき研究データとTEDトーク7選
最近、幸せについてよく考える。人生を歩む上で、なにが幸せを形成するのか?お金、名誉、キャリア、人、ルックス、人脈など、様々。
僕が20歳の時に行った、初めての留学留学先であるフィリピンでは、ある衝撃を受けた。それは、彼らが1日働いて得られる賃金は、日本人の1時間の時給と同じなのに、日本人より彼らの方が、はるかに幸せそうに暮らしていたことだ。
もちろん、僕がみた人たちはフィリピンの中でも、まだ裕福な人かもしれないし、彼らが裏で抱えている本質的な問題も理解できていないかもしれない。しかし、日本は昔に比べ、はるかに豊かになったのに、朝に見る通勤電車の光景は、お世辞にも明るい光景とは言えないのだ。
経済学の分野で注目されている考え方に、「イースタンリンのパラドックス(幸福のパラドクス)」がある。経済学者のリチャード・イースタリンは、「豊かな人ほど幸福な傾向はあるものの、国平均所得と国民の平均的な幸福度の間に直接的な関係はみられない」ことを研究で発表した。
これは、国が経済学的に豊かになっても、それに比例して幸福度が高まるわけではないということだ。つまり、所得以外の要因が人々の幸福感を左右していることになる。
では、何が僕たちの幸福を決めるのだろうか。今回は、有名なTEDトークの発表から、幸せな人生を歩む上で、きっとヒントになる研究や発表をまとめた。この記事が誰かの人生に、少しでも役に立てることを願うばかりである。
ポイント
- 成功するから幸せになるのではなく、幸せだから成功する
- 自分のためにお金を使うより、人のためにお金を使ったほうが幸福度は上がる
- ルックスが全てじゃない
- 感謝が幸せを作り出す
- ストレスは有害ではない
- 人間関係こそが、人生を健康に幸福にする
- どんな辛いことがあっても、幸福度は戻る
幸せな人生を歩むために見るべき、科学的データとTEDトーク7選
1. 成功するから幸せになるのではなく、幸せだから成功する
www.ted.com ショーン・エイカー 「幸福と成功の意外な関係」
人生において、仕事で成功することこそが、人生を幸せにするという主張には、ほとんどの人が頷くことだろう。しかし、ハーバード大学で講師を務める「ポジティブ心理学」を研究するショーンエイカーによれば、人生は「成功するから幸せになるのではなく、幸せだから成功する」と主張している。
ほとんどの会社や学校ではこう考えています。「一生懸命がんばれば、成功できる。成功すればするほど幸せになる」と。 しかしこれは2つの理由から科学的に間違っているし、逆なんです。
成功するたびに、脳は「成功」というゴールの設定をし直します。よい成績をとったら、さらにもっといい成績をとらなければなりません。よい学校に入ったら、よい仕事につき、さらにもっといい仕事につかなければなりません。「幸福」が成功の向こう側にあるなら、脳は絶対そこに到達しません。この社会は、「幸福」を自分が認知できる向こう側に押しやっているのです。
彼の研究によれば、必ずしも現実が私たちを形作るのではなく、脳が世界を見るレンズによって 私たちの現実は形作られる。そして、そのレンズを変えれば 自分の幸福を変えられるばかりでなく あらゆる学習や仕事の結果を変えることもできるということだ。
また、ポジティブな状態の脳は ネガティブな状態の脳より31%生産性が高くなり、販売で37%成績が上がることがわかっている。 現状に対してポジティブになることさえできれば 脳はより熱心に、速く、知的に働き、その結果として より成功できる。 このことを理解するだけでも、物事をよりポジティブに捉えることができるだろう。
こちらは、書籍も出版されており、理解を深めるのに参考になる。(幸福優位7つの法則)
2. 自分のためにお金を使うより、人のためにお金を使ったほうが幸福度は上がる
世の中、お金が全てじゃない、とはよくいうもの。宝くじで大金を得た人のほとんどが、友人関係が無茶苦茶になり、不幸せになっている事実もある。しかし、ハーバードのビジネススクールで教えるマイケル・ノートンによれば、幸せはお金で買えると主張した。
多くの人が、お金で幸福を買えないのは、お金の使い方を間違えているだけであるという。結論をいえば、 お金は自分のために使うのではなく、人のために使った方が幸福度があがるのだ 。これについては、以下のような実験が行われた。
- カナダの学生に、お金の入った封筒を渡し、「自分のためにお金を使う」グループと「他の人のためにお金を使う」グループに分けたところ、他の人のためにお金を使ったグループの方が、幸福度は高かった。(5ドルと20ドルに分けたが、金額は関係しなかった)
- 最近寄付しましたか? また自分の人生にどれくらい満足していますか?と全世界で質問したが、寄付をした人は幸福度は高かった。(中央アフリカ共和国はなぜか逆)
- ドッジボールチームに同じ実験をしてみると、他の人のためにお金を使ったチームは、他のチームより見違えるようになり、最終的にはリーグ優勝を果たした。
上記で分かるように、「人のためにお金を使った人」の方が、幸福度は上がり、幸せになった。興味深い点は、ウガンダのような貧しい国でも、同じであることである。
3. ルックスが全てじゃない
www.ted.com ルックスだけが全てじゃない。モデルの私が言うんだから信じて
下着のモデルを10年も務めるキャメロン・ラッセルは、自分がモデルで活躍できていることは、宝くじに当たったようなものであると正直に語っている。
彼女は自分の外見のおかげで、例えば、仕事で靴をたくさんもらったり、お金を忘れてた時欲しかったドレスをタダでもらえたこと、ドライブの際、赤信号を突っ切って警察に止められた際は、「ごめんなさい」と言えば見逃してもらえたこともあったと言う。それでも彼女は、ルックスだけが全てではないと主張する。
人がこう私に聞く時、こんな答えを期待してると思います。「人より少しスラリとしていて、きれいな髪をしていれば、幸せですばらしい生活ができるわ」なんて。まあ、バックステージでは似たようなことを答えています。「旅行したり、クリエイティブで、才能あふれる情熱的な人々と一緒に仕事をするのは、とても素晴らしいことです」なんて言ってますから。
確かにこれは真実ですが、事実の半分を表しているだけです。カメラに向かって決して言わないことがあるんです。それは「私は不安でいっぱいだ」ということ。なぜ不安なのかというと、いつも、自分がどんなふうに見えるのか、そればっかり考えなければならないから。
最近、アメリカで活動を広めている、人気音楽バンド「ONE OK ROCK」のボーカルTakaが、急激に知名が高まる一方で、ファンが殺到するあまり、外で外食することもできない現状にSNSで不満をもらしていた。
つい、他人にあるものを羨ましく思ってしまうが、ここから学ぶべきは、今自分にあるものに感謝することかもしれない。
4. 感謝が幸せを作り出す
どんな自己啓発本にも、宗教にも共通して言われていることがある。それは「感謝すること」だ。ぼくは「出会いの全てに感謝!」と言う人が、あまり好きではない。でもやっぱり、感謝する心が、毎日を、人生を幸せにするのだ。
この講演では、科学的データは使われていない。しかし、講演者の人生から語られる言葉には、強い力が感じられる。感謝の心を忘れないように日々生きていこう。
不運に見舞われた人達のことも、私達は多く知っています。自分には起こって欲しくない不運があってなお深く幸せを感じている人々です。彼らは幸せをまき散らしています。そして人は驚きます。なぜでしょうか?
それは、彼らは感謝しているからです。つまり、幸せが人を感謝させるのではなく、感謝が人を幸せにするのです。もし幸せが自分を感謝させると考えている人は、考え直して下さい。人を幸せにするのは「感謝の気持ち」です。
5. ストレスは有害ではない
スタンフォード大学で心理学を教えるケリー・マクゴニガルは、 「ストレスは有害ではない」という発表を行い、出版された本は世界でベストセラーとなった。 (ストレスを力に変える教科書)
彼女は、アメリカの成人3万人を8年間追跡し、健康とストレスについて調べた。その結果、前年に重度のストレスを感じた人々が翌年に亡くなる確率は43%も高いということが明らかになった。ここまでは、当たり前のことに思える。しかし、この研究には続きがあり、なんと死亡の確率が上がったのは「ストレスが健康に悪いと信じていた人だけ」だったのである。
また、彼女の著書の続編である「人生がうまくいくシンプルなルール」によれば、ストレスは「重要な役割を果たそうとする時や、意義のある目標を追い求めた時に、必然的な結果として起こるもの」とも捉えることができる。つまり、 直面している問題を、単にストレスと捉えるのではなく、意義のある目標を追い求めた結果に起こるものと見なせば、それを乗り越えることができる。
人生の中では、たくさんの試練に立ち向かうことがある。でも、そんな時に、ストレスは決して悪いものではないと捉えることができれば、きっと乗り越えていけるのかもしれない。
6.人間関係こそが、人生を健康に幸福にする
www.ted.com ロバート・ウォールディンガー: 人生を幸せにするのは何?最も長期に渡る幸福の関係から
ウォールディンガー教授は、75年間の長期に渡って、毎年被験者に聞き取り調査と健康診断を行い、人生において何が人を幸せにするかを調査した。その結果、 私たちを健康に幸福にするには、「良い人間関係に尽きる」 と結論付けた。
彼らの人生から得た 何万ページにもなる情報から 分かった事は何でしょう? それは富でも名声でも 無我夢中で働く事でもなく 75年に渡る研究から はっきりと分かった事は 私たちを健康に幸福にするのは 良い人間関係に尽きるという事です
また、彼は75年間の長期の調査から、3つの教訓を見出した。それは以下である。
- 家族、友人、コミュニテイ等、周りとのつながりを持っている人はそうでない人よりも幸せで健康で長生きする
- 親しい友人の数より、身近な人たちとの関係の質が重要である
- 良い関係は脳(健康)も守る
よりよい人生を形成するのは、「人とのつながり」なのだ。そして、それは友人の数などではなく、どれだけ親しい友を持つかである。身近な人をもっと大切にしていきたい。
7. どんなに辛いことがあっても、幸福度は戻る
www.ted.com ダン・ギルバート: 私たちが幸せを感じる理由
ある調査では、下半身麻痺された人と、宝くじを当てた人を比べたところ、1年後の幸福度は全く変わらなかった。つまり、どんなに辛いことがあっても、幸福度は戻るのである。
この講演のテーマは、「人は人工的幸福を作り出すことができる」と言うものである。いくつかの調査が紹介されているため、ぜひ動画をみてほしい。最後に、講演者ダン・ギルバートの引用で終わろうと思う。
ひとつの未来を選び抜く力は持っておくべきです けれどもその選択が異なる未来の差異を過大評価することによって 強引で拙速なものになると リスクが生じるのです 望みは限られたものであれば、楽しむことができます。同時に恐怖が限られたものであるなら 我々は用心深く慎重で分別をもって行動できます。
さいごに
ここまで、権威ある人たちが発表した、幸せに関する調査をまとめました。これらを踏まえて、ぼくが思うのは、人生を豊かにするものは「人との関わり」であり、それに必要なのは「人として成長すること」だと思います。
生きていれば困難に直面したり、辛いこともありますが、それでも人生をより充実したものにするのは、やっぱりどんなことにも日々感謝することから始まるのだと思うのです。
まだまだ未熟な自分ですが、「いい人とは何か?」を日々問い続けていきたいと思います。自戒を込めて。
by みみずのみずの(@mimizunomizuno)
自信とは、働くことで0の自分を信じていくこと〜ゼロ【堀江貴文】
先日、挫折というか、今まで計画していたことが崩れてしまい、「これからどうしよっかな〜」と悩んでいたところ、本棚に眠っていた「ゼロ〜なにもない自分に小さなイチをたしていく(堀江 貴文)」を、2年ぶりぐらいに読み直しました。
思えば、ITとは無縁だった自分が、この業界に興味を持ったのは、ホリエモンこと堀江貴文さんと、家入さんの本を読んだのがきっかけでした。本の内容はほとんど覚えてなかったのですが、再読するとやっぱりとてもいい内容で、とても勇気付けれた。
本書は、ライブドア事件といわれている、ライブドアグループの証券取引法違反で堀江さんが逮捕され、2013年に釈放された後に、出版されました。とはいっても、この中で書かれているのは、逮捕されてからの獄中の話ではありません。(獄中などの、堀江さんの自叙伝的な内容は「我が闘争」で書かれてます)
というのも、いまやSNSやITが発達し、わざわざ本を書く必要がない中で、本書の出版にいたったのは、どうしても堀江さんが伝えたいメッセージ(MEME)があったからだと言います。最近は、本を出しまくってる堀江さんなので、これが真偽かは、よくわかりませんが、とてもメッセージ性に溢れる内容で、なおかつとても読みやすいです。
本書でのテーマは「働くこと」。思えば、社会人ではなく、まだまだ経験が浅い自分ですが、今までの自分の「学び」や「気づき」は、人との関わりや挑戦したこと、つまり、「働くこと」で得られたのだな、と本書を読んでぼくは思ったのです。
今まで自分には、就職して働くことには、いいイメージがありませんでした。しかし、いま振り返ってみると、自分が成長や気づきを得られたのは、やっぱり「働くこと」だったのかもしれません。働くことにいいイメージがない方、就活を控えている方、何かに踏みとどまっている方におすすめです。
なにもない自分に小さなイチを足していく〜「ゼロ」
本書のテーマは働くこと。題名は「ゼロ」ですが、これを表すものは、以下の文章に現れているかと思います。
でも、ここで確認しておきたいことがある。人が新しい一歩を踏み出そうとするとき、次へのステップに進もうとするとき、スタートラインにおいては、誰もが等しくゼロなのだ。
つまり、「かけ算の答え」を求めているあなたはいま、「ゼロ」なのである。そして、ゼロになにを掛けたところで、ゼロのままだ。物事の出発点は「掛け算」ではなく、必ず「足し算」でなければならない。
まずはゼロとしての自分に、小さなイチを足す。小さく地道一歩を踏み出す。本当の成功とは、そこからはじまるのだ
堀江さんは、自身のメルマガの質問コーナーでよく、成功するためにはどうすればいいかを聞かれるそうです。成功へショートカットを求め、いかに楽をしながら成功できるかを、多くの人が考えている。しかし、なによりも大切なのは、0の自分にイチを足すこと。そして、一番恐ろしいのは、成功への近道を探し、失敗を恐れ、なにも行動しないことだと主張します。
ゼロになることは、みんなが思っているほど怖いものではない。失敗して失うものなんで、たかが知れている。なによりも危険なのは、失うことを恐れるあまり、一歩も踏み出せなくなることだ。これは経験者として、強く訴えて起きたい。
いかにも自己啓発的な内容かも知れません。しかし、一度全てを失ったからこそ、この言葉は沢山の人に響くのだと、ぼくは思うのです。では、このメッセージを元に、いかに堀江さんが人生を切り開いてきたか、よかったと思ったところをまとめていきましょう〜。
ポイント
- 歯を食いしばる努力より、ハマる
- ノリの良さで成功体験を積む
- ゼロの自分を信じ、イチを足す
1. 歯を食いしばる努力より、ハマる
こうやって書いていくと、いかにも血の滲むような努力をしたように思われるかも知れない。しかし、そんな意識はまったくなかった。実際僕は、どんなに追い込まれても毎日10時間の睡眠を確保するようにしていたほどだ。
勉強でも仕事でも、あるいはコンピューターのプログラミングでもそうだが、歯をくいしばって努力したところで大した結果は得られない。努力するのではなく、その作業に「ハマる」こと。なにもかも忘れるくらいに没頭すること。それさえできれば、英単語の丸暗記だって楽しくなってくる。
東大出身の堀江さんは、受験期に英語の科目が苦手科目だったが、おすすめの英単語帳を教えてもらい、片っ端から暗記したそうです。それもただの丸暗記ではなく、単語帳の隅から隅まで、派生語や例文も全て覚えたそうです。
これを聞けば、やはり天才にはかなわないし、相当努力しているのだろうと思うでしょう。しかし、堀江さんは、それを努力とはおもってなく、大事なのは「ハマること」。なにもかも忘れるくらい没頭すれば、英語の丸暗記も楽しくなると言っています。
自分でつくったルール、自分で立てたプランだったら、納得感を持って取り組むことができるし、やらざるをえない。受動的な「やらされる勉強」ではなく、能動的な「やる勉強」になるのだ。
ここから学ぶべきは、努力を努力と思わない方向へ自分を持っていくことこそが、大事だということです。
例えば、英語の勉強も、文法や英単語も、自分が英語を話さざるを得ない方向へ持っていくこと。もしくは、一度海外へ出て、話せない悔しい経験をすること。今流行りのプログラミングの勉強も、ただ勉強するだけではなく、どこかにインターンして働いてもいいし、なにか作りたいものがあるからこそ、努力ではなく「ハマる」ことができる。
マニュアル通りにこなすのではなく、もっとうまくできる方法はないかと自分の頭で考える。仮説を立て、実践し、試行錯誤を繰り返す。そんな能動的なプロセスの中で、与えられた仕事は「つくり出す仕事」に変わっていくのだ。
成し遂げたい目標に対して、自分で計画し、いかに努力と思わないような「ハマる」状態に自分を持っていくかは、本当に大事だと僕は思います。それは環境かも知れないし、一緒にいて楽しい仲間かも知れない。
2. ノリの良さで成功体験を積む
なにかを待つのではなく、自分が小さな勇気を振り絞り、自らの意思で一歩前に踏み出すこと。経験とは、経過した時間ではなく、自らが足を踏み出した歩数によってカウントされていくのである。
自身をつける1番の方法は、小さな成功体験を積むことであることは、多くの人が口を揃える事実です。 そして、経験とは、経過した時間ではなく、足を踏み出した歩数です。
堀江さんは、大学時代に全然モテなく、それは経験の少なさが原因で自身を失ってしまいました。そんな時に自信をつけたのは、大学時代のヒッチハイクだったそうです。
友達からヒッチハイクに誘われて、やってみるのか、断るか。あるいは友達からおもしろそうなイベントに誘われて、参加するのか、しないのか。いずれも取るに足らない、些細なことだ。しかし、僕はあらゆる人生の一生とは、こうした小さな選択の積み重ねによって決まってくるのだとおもう。
チャンスというのは、誰にでも同じ数とはいえないけれど、きっと平等にやってくるもの。その時に、目の前に流れてきたチャンスに躊躇なく飛びつくことができるかが、まさに大切です。
僕はこの「チャンスに飛びつく力」のことを、向上心とか目的意識とか、そんな堅苦しい言葉で語りたくない。もっとシンプルな、人としての「ノリのよさ」だと思っている。フットワークの軽さ、好奇心の強さ、そしてリスクを承知で飛び込んでいける勇気。それらの総称が「ノリのよさ」だ。
環境を変えたり、挑戦することは、やはり腰が引けてしまうものですが、その一歩がたくさんの「経験」に繋がることは間違いないと思います。それがまさに堀江さんのいう「ノリのよさ」という言葉には、とてもしっくりきました。
3. ゼロの自分を信じ、イチを足す
これからの時代、自らの時間をお金に変える仕事は淘汰されていくでしょう。また、「ビジネス」「お金」といえば、ホリエモン!というイメージを持つ人も多いかと思います。しかし、お金よりも、「信用」が価値を持つ時代は、すでにはじまっているというのが堀江さんの主張です。
これからの時代を生きるあなたには、「お金」ではなく、自らの「信用」に投資することが求められている。本当に困ったとき、人生の崖っぷちに追い込まれたとき、失敗してゼロに戻った時、あなたを救ってくれるのはお金ではなく、信用なのだ。
最近、話題となっている「LIFE SHIFT」でも、ITが発達し、100歳まで生きれるようになる世界では、お金などの「有形資産」と同じだけ、信用や人脈、スキルなどの「無形資産」と呼ばれるものの、重要度が高まると言われています。
この「信用」を気づくためどうすればいいのでしょうか?例えば、ボランティアに活動したり、人付き合いをよくしたり、仕事で成功することで、「すごい人だ」と評価知れくれるかもしれません。しかし、このようにして「信用」を得ることは、簡単なことではないです。
なぜなら、信用とはこちらからコントロールできる問題ではなく、相手が判断するものだからです。では、どうしていくべきなのでしょうか?そこで自分に刺さった言葉が、以下です。
特に、なにもないゼロの人間が「私を信じてください」と訴えても、なかなか信用してもらえないだろう。
それでも1人だけ確実にあなたのことを信用してくれる相手がいる。
自分だ。
そして自分に寄せる強固な信用のことを、「自信」という。
人生で、たくさん頑張ったのに認められない、もしくは、あれだけ頑張ったのに失敗ばかりだったと思うことはあるかと思います。でもそんな時に、周りの評価がどんなものでも、自分を信じることを諦めることほど、残酷なものはありません。
周りにどう思われようが、自分を信じ、どんな時も自分を愛してあげることは、忘れてはいけない気がするのです。
100人の人間と知り合って、100人すべてから信用されることはないだろう。あなたの努力や人間性にかかわらず、あなたを嫌う人は一定数いる。あなたの理解者となってくれるのは100人中10人程度かも知れない。
でもそれでもいいのだ。もしも100人中10人が理解してくれるのなら、1000人に会えば、100人が理解してくれる。
万人から愛されようと自分の信念を曲げるのではなく、単純に分母を増やしていけばいいのだ。信用の「ゼロからイチ」は、まず自分を信じることからはじまる。
あなたは自分のことを信じているだろうか?
さいごに
本書は、勇気を与えてくれると同時に、背中を押してくれるようなメッセージ性の溢れる本でした。そんな中で、ぼくの中に響いたのは特に、「挑戦すること」「成功体験を生むこと」、そして「自分を信じること」。まさにそれが、0に1を足すことだと、いま本書のメッセージを受け取った気がします。
自分を愛し、挑戦することを諦めないこと、そして、それを楽しんで生きていくことを、忘れないように。
by みみずのみずの(@mimizunomizuno)
誰にも真似されない文章の書き方〜「人を動かす文章術」
先日、有名ブログ「わかったブログ」のある記事で、紹介された本を買いました。本記事は、1266ブックマークを獲得し、いわゆる「バズった」記事です。
しかし、実際にAmazonレビューをみても、レビュー数14件&星4つだったため、そこまで絶賛するほどか?と思ったけれども、騙されたと思って買ってみたら、これが当たりだった。わかったブログでも、「ライバルが増えるから、できるだけ教えてくない(笑)」と紹介されていましたが、読んでみて納得です。
「考える技術・書く技術」が、きれいな文章を書くための本であるとすれば、本書は、人を動かすための、自分独自の視点を持った文章を書くための本です。
それでは、読んでよかったポイントをまとめていきましょう。
- エッセイを書く
- 一人弁証論
- 自分の視点を持つ文章を書くテクニック
誰にも真似されない文章の書き方
1. エッセイを書く
筆者の齋藤 孝さんは、文章を書く際に必要なのは、文章力でも、国語力でも、日本語のセンスでもないと言います。なにより必要なのは、「意味」を掴み取る力です。
そこで、本書のテーマとなっているのが、エッセイを書くことです。エッセイを書くにあたって、必要なのは、自分の視点を大切にすることです。つまり、他人と違う角度をもった視点で文章を書くこと。この他人と違う視点を持った文章は、面白く、読んでもらえる文章になるといいます。
では、エッセイとはなんでしょうか?よくある間違いは、読書感想文です。これは、作文は、本を読んで素直に感想を書けば成立します。
一方、エッセイとは、一つのテーマを決め、それについて語っていくうちにその本の内容が引用される、といった構造が必要とされるといいます。Wikipediaでは、以下のように定義されています。
エッセイ
1.自由な形式で、気軽に自分の意見などを述べた散文。随筆。随想。
2.特殊の主題に関する試論。小論
エッセイを書くには、あるテーマについて従来とは違った視点での捉え直しと、そこから得た新しい発見が必要です。これができるようになると、例えば本を読んだり、経験をしたことから、新たな気づきや、視点を発見することができた力は、周囲から見れば、「目のつけどころがいい」という評価になります。
「目のつけどころがいい」人物は、ユニークな発想を生み出します。すなわち、社会の中で非常に重宝される人材になるということです。
ここでは簡単に、エッセイを書く段取りと、ポイントを挙げておきます。もっと詳しい内容は、ぜひ本書をご覧ください。
エッセイを書く段取り
- ネタだし(思いついたもの、ネタを書き出す)
- グループ分け(ネタを3つくらいのグループに分ける)
- ゴールを決める(最後の文章を考える)
- タイトルを決める(「つかみ」は一番大事)
- 通過地点を設定する(「えー」「へぇ」「ほぅ」となる3つのポイントを考える)
では、どのようにすれば、他人と違う角度をもった文章を書くことができるのでしょうか?これについては、「一人弁証論」と、本書の中で特にイイなと思ったポイントを、以下にまとめていきましょう。
2. 一人弁証論
文章を書くには、先ほど、「エッセイを書く段取り」で示したように、まず、ネタを出し、ゴールとなる結論の一文を決めます。その次に、スタートとなるタイトルを決め、その通過点となるポイントを3つほど並べる。これが一番すっきりする文章の書き方です。
これより、もう一段高度な文章スタイルが、「一人弁証法」といわれるスタイルです。
「弁証法」とは、正・反・合のステップによる論理的展開法のことです。つまり、あるテーマに対して、まず、「正」である賛成意見を述べ、続いて「反」である反対意見をぶつ議論形式にする。最終的には、議論の成果である「合」を述べる、というやり方です。これを一つの文章の中で、一人で展開するのです。
この文章テクニックは、一つの文章で、賛成と反対、さらに両者をぶつけた後に導かれる結論まで書かれているため、思考のレベルは自ずと一定基準を超えます。つまり、賛成意見と、反対意見を踏まえた上での意見は、「そこまで考えたのか...」と相手に思ってもらえるので、説得力がかなり高まります。
この手法は、最近話題となった「嫌われる勇気」などでも用いられています。本書では、「アドラー心理学」が対話形式で解説されているため、読みやすく、とてもわかりやすいです。登場人物は、先生と少年の二人です。形式としては、先生が論ずる「アドラー心理学」に対して、少年が「いやいや」と突っ込む、まさに「正」と「負」を用い、結論を導き出すという形です。
この一人弁証法は、あることについて、自分が実際にどう思うかだけではなく、「違う立ち場から考えたらどうなるか」を考える力になります。この方法については、特に「なるほど...」と思いました。これから僕も意識して使っていこうと思います。
3. 自分の視点を持つ文章を書くテクニック
それでは最後に、自分の視点を持つ文章を書くためのポイントをまとめていきましょう。
文章において、凡庸は恥
文章においては、凡庸さは恥です。結果としての凡庸さはある程度しかたがないとしても、せめて「凡庸さは恥」だということを肝に銘じておきたい。実は、このことを知ってもらうことこそ、私が本書を書くにあたっての、隠されたテーマなのです。
例えば、TVのコメンテーターが
「結局のところ、人生で大切なのは、人間性を磨くことである」
「自分が納得できる生き方をすることが、一番だと思う」
このような一般論を述べても、おかしくはないですが、同じことを文章でやっては、悲惨です。つまり、凡庸であることは文章において恥なのです。読まれる文章において、目指すべきは、発見のある文章、あたらしいものの見方を提示している文章です。
「上から目線」と「生意気さ 」
「ここが面白いなと思いました」というひれ伏した感じではなく、「この言葉が私をインスパイアしてくれました」という感じを出すのです。いや、もっと偉そうに「この私をここまでその気までさせてくれた。」それだけに、この物語はなかなか大したものだ。」とあくまで「上から目線」の姿勢で臨みましょう。
読書において、筆者と対等な立場で読むことは、批判的に文章を読み、自分の意見を持つことが大切であるように、文章において、「上から目線」や「生意気さ」で書くことは、自分の意見や発見を強調し、他の人とは違う一際目立つ文章になります。
独自の視点の見つけ方
個性というのは、ある種の「無理」や「歪み」だと思います。無理や歪みが一切ない整然たるものというのは、おもしろくもなんともありません。逆に「なんで、ここでこれ?」と驚かれるようなものを文章に放り込んでガリガリつなげていく強引さがあると、その人の個性、歪みというものがにじみ出てきて、「なんか焦げ臭いね」「ここ、摩擦熱が起こっちゃっているんですけど」という感じで、ウケる人たちにはものすごくウケるのです。
例えば、読書での学びや映画でのストーリーを、自分の体験や、生活で起こったことに繋げた時、それは個性になり、その人だけの文章になります。これが独自の視点となり、文章に面白みを生んでいきます。
これを普段から意識すると、何気無い毎日から学びを見いだすことができるのです。その上で、ブログで文章を書くことは、かなり有効です。「書く生活」と「書かない生活」では、普段のものの見方も圧倒的に変わってくるからです。
引用と出典でおトク感を出す
書き手が新しい何かを発見していなくても、あるいは全体の趣旨がつまらなくても、キラリと光る言葉が引用され、しかも出典まで明らかになっていると、「読んで得したな」という感想を持ってもらえるのです。
他人に読ませることを前提に文章を書くときに、面白い発見がないときもあります。その時は、「引用」を用いることが有効です。例えば、小説一冊を読んで、新しい発見をすることがなかったとしても、自分の中で心に残った一文を引用にメモして起き、それに対してコメントするだけで、新しい文章になります。
読んでいる方としても、その小説や映画を見ずに、その引用に出会えただけで、「よかったな」とお得に感じ、またそれがきっかけで、「読みたい!」と思わせことができるかもしれません。このように引用で人を動かすことも可能です。
以上で終わりです。文章とは、何のために書くか。それは人を動かすためにあります。ぜひ、自分だけの文章を書く力を身につけていきましょう。
by みみずのみずの(@mimizunomizuno)
これからの時代に必要不可欠な「生産性」の話~自分の時間を取り戻そう
元マッキンゼー出身で、社会派ブロガーのちきりんさんが出したばかりの「自分の時間を取り戻そう」を先日読みました。これは、ちきりんさんが出した「自分のアタマで考えよう」「マーケット感覚を身につけよう」に続く、シリーズの3冊目です。
個人的に好きな「自分の頭で考えよう」のテーマは、題名の通り「自分の頭で考えること」でした。実際にある社会の問題に対して、情報を鵜呑みにせず、どう自分の考えていくかを分かりやすく解説しています。ロジカルシンキングの入門のような形で、とてもよかったです。
一方、今回の本書でのテーマは「生産性」です。ちきりんさんは、本書を出すと同時に、伊賀 泰代という名前で「生産性」という本も出版しています。公式には同じ人物であるかは公表してないみたいですが、書いているのは同人物と言っていいでしょう。
今回の「自分の時間を取り戻そう」は、ブロガーちきりんの視点から、「日々の暮らしの生産性をあげよう!」と言った主張に対して、著書「生産性」は元マッキンゼー出身、伊賀 泰代の視点から「日々の仕事の生産性をどう上げるか」を語っているような形です。
一貫して「なぜ生産性が必要なのか」、また「どのように生産性を上げていくべきか」について語られています。これからのITの発達で変わっていく世界で、重要なテーマの一つが「生産性」であり、終始なるほどな〜と読んでいました。今回も、かなりおすすめです。
これについて以下の順で、それぞれまとめて行きたいと思います。
- なぜ生産性?
- どんな仕事がなくなる?
- どうやって生産性を上げる?
1. なぜ生産性?
今回のテーマは「生産性」ですが、なぜちきりんさんは「生産性」にこだわるのでしょうか?それは、今社会が急速に高生産性社会へとシフトしているからです。高生産性社会のシフトとは、社会全体が、生産性が高まる方向にどんどん動いていくことであると、ちきりんさんは定義しています。
そこで、その要因となった大きな例として、「シェアエリング・エコノミー」と「ベーシックインカム」を挙げています。
Uber・Airbnbのシェアリングエコノミー
シェアリングエコノミーとは、「使われていない資産、リソースを有効活用することで新しい価値を生むもの」です。これの代表的なものとして、今有名なのは、個人が自分の空き時間に自家用車で乗客を運び、乗車賃を稼ぐUberのようなサービスや、個人が空き部屋を宿泊場所として貸し出すAirbnbといったサービスです。
この2つのサービスは、資源の活用度合いをより高め、より有効に使われ始められるようになりました。つまり、これが「生産性が上がった」ということです。そして、このようなサービスは今後どんどん展開していくと、ちきりんさんは主張しています。
ベーシックインカム
もう一つ生産性が上がっている例として上げているものが、ベーシックインカムです。ベーシックインカムとは、簡単に言えば「保有資産や所得の高低にかかわらず、全国民に最低限の生活が可能になる金額の現金を、毎月配布する制度」です。
そんな制度、実際にやるのは不可能なんじゃないの?と思うかもしれませんが、実際にスイスでベーシックインカムの制度の是非を問う国民投票も行われました。結果は否決となりましたが、今後の社会に導入される可能性について注目が高まっています。
このベーシックインカムの制度に賛成しているのは、福祉充実派の人らしいです。というのも、生活保護はプライドがあって受け取らなかったり、審査があるため必要性があっても、拒否されてしまう人がいます。しかし、ベーシックインカムであれば全員もらえるため、気が楽で、審査もなく全員に行き渡るから、みんなハッピーという考えです。
しかし、ちきりんさんは、この考えとしてのベーシックインカムではなく、生産性の低い人を労働市場から排除するための新たなベーシックインカム論が出てきており、これが生産性が重要になってくる理由だと主張しています。
これはつまり、生産性が低いのに給料をもらっている人は排除して、生産性が高い人だけが働こう。だから、その他の人はベーシックインカムをあげるから、仕事の邪魔をせずに遊んでいてくれ〜、ということです。
そんなことが本当にありえるのか?と思ってしまいます。しかし、話を少し昔に戻すと、日本では江戸時代、人口の9割=数千万人が農民でした。それなのにしょっちゅう飢饉が起こり、地方では餓死する人もいるほどだったみたいです。ところが、今や日本が農業に従事しているのは、20万人ほどになりました。
さらに日本の食料自給率は低いと言われますが、主食の米は今も100%時給です。このように農業の生産性は江戸時代に比べれば、何十倍にも高くなりました。そしてこれはもっと上がっていくと、ちきりんさんは主張します。
なぜなら、手作業で農業を行なっていた形態が機械のおかげで生産性があがったように、つぎはロボットやドローンのおかげで、もっと生産性が上がっていくからです。これと同じことが、他の仕事にも当てはまっていくと言っています。
ITが急速に「高生産性社会」へとシフトさせている
長くなりましたが、この「シェアリング・エコノミー(Uber・Airbnb)」と「ベーシックインカム」の2つが、今後の社会でより、生産性が必要とされるようになった例の一つです。
ですが、社会の高生産性シフトは、実は今に始まったことではないと、ちきりんさんは主張します。というのも、産業革命で人力と馬力が蒸気機関に置き換えられた時から始まっていたからです。
ただ、そのスピードと範囲は、ここにきて一気に拡大しています。その最大の理由がインターネットをはじめとするデジタル技術であり、スマホやドローンなどデジタル技術を活かすさまざまなハードの開発です。さらに今後は、人工知能からIoT(Internet of Thing)、そして遺伝子工学まで、高生産性シフトを強力に推進するであろう技術が次々と実用レベルにまで降りてきます。まさに、メディアアーティストの落合陽一さんのいう「魔法の世紀」が近づいています。
ポイント
- 生産性が高まっている例として上げられるのが、「シェアリング・エコノミー」や「ベーシックインカム」。
- 今まで生産性は上がっていたが、ITの発達でそれが急速に加速した。
- 今後さらに効率が重視される社会で、生産性がもとめられていく
2. どんな仕事がなくなる?
悪い働き方
仕事というのもは、過去のやり方を振り返り、改善方法を考え、試行錯誤しながら少しずつ生産性を高めていくもの、というのがちきりんさんの主張です。しかし、ほとんどのホワイトカラーの部門には、8時間をかかった仕事を、半分の4時間にするにはどうすればいいかを考える習慣がないといいます。
逆に言えば、ちきりんさんが働いていたマッキンゼーでは、これを徹底しているということですね。では、なぜ多くの会社ではこの習慣がないのでしょうか?それは、生産性を上げる必要がそもそもなかったことが一つの理由です。
しかし、これからはそれも変わります。採用業務やITサポート、経理処理や受注センターなどに関しては、他の企業に委託し、たくさんの請負の専門企業が増えました。そして、今後は人工知能も活用し、今よりさらに高い生産性で業務を担ってくれる企業がでてきます。
生産性が高い仕事が生き残る
では次に、どんな仕事が生き残るのでしょうか?それは生産性が高い仕事、つまり、機械に任せても大きく生産性が変わりそうにない仕事です。
これからは、多くの仕事は人工知能やロボットに代替されるわけですが、失くなっていく仕事は「自動化しやすい仕事」ではありません。そうではなく、ロボットが担当した時に、人間が担当したときの生産性の差が極めて大きい仕事です。
例えば、配送トラックを人間が運転する場合と、自動運転自動車を比べてみましょう。自動運転は睡眠や休息も必要としませんが、数時間おきに休憩が必要となる人間に比べれば、圧倒的に生産性の違いが現れるでしょう。
これが「時間をかければ終わる仕事」が淘汰される典型的な例です。まだまだ、自動運転の実用は問題があるかもしれませんが、これも時間の問題でしょう。
また、「クリエイティブな仕事はなくならない」という主張もありますが、これも違うとちきりんさんは主張します。最近では、すでに人工知能に作曲をやらせたり、絵を描く、小説を書くという実験も始まっていて、レベルは高くないものの、どんどん制度は高まっているそうです。
その一方、ライブハウスでお客さんの雰囲気に合わせ曲順を変えたり、トークで会場を盛り上げて即興で演奏すると行ったようなミュージシャンの仕事は、人工知能付きのロボットでは置き換わるのが難しいでしょう。(おすすめの曲順を提案するなどはできそうですが)
ポイント
- 仕事ができる人とできない人の違いは、8hをどう4hに短縮できるか考える習慣
- これからロボットに変わる仕事は、人間と比べ生産性が高いか低いかで決まる
どうやって生産性を上げる?
ここまで生産性がいかに重要であるかを話してきました。では、具体的にどのように生産を上げていくべきなのでしょうか?そこでキーワードとなるのは、「お金と時間」「やりたいことを明確にする」の2つです。
お金と時間こそが、最大の希少資源
生産性を上げるために、すべきことの第一歩が、お金と時間をどう使っていくかを意識することです。なぜなら、これらは私たちが皆もっており、かつ一番貴重な資源だからです。多くの人が「お金が足りない」もしくは「時間が足りない」と言っています。
ここで、お金と時間には大きな違いがあります。それは、お金は目に見えやすいが、時間は目に見えにくいという点です。時間もお金と同じくらい貴重な資源です。しかし、これは目に見えないため、軽んじられてしまいます。
よく「もう年末なの?」「もう1ヶ月が過ぎてしまった。」と思うことがあるのではないでしょうか?これがいかに自分たちが「時間の喪失」に鈍感であるかを示しています。
そこで重要なのは、何にお金を使ったか、また1日の何に時間を使ったかを見えるか化することです。多くの企業が、業務を他に外注できるようになったように、時間はお金で買うことができます。それは仕事だけではありません。英語の学習も、お金を払って良い教材を買えば、効率的に学習し、時間を増やすことができます。
生活の生産性を上げるためには、今の自分にとってなにが希少な資源なのか、それを正確に理解すること。そして、その資源の無駄遣いに敏感になることが大切です。
やるべきことを明確にする
次に生産性を上げるために、重要となるのが「自分はなにを手に入れたいのか」を理解することです。
私たちが大事にすべきなのは、過去ではなく未来です。今の時点で保有している希少資源をなにに投資するのがもっとも生産性が高いのか = 自分が欲しいものが手に入りやすいのか。そういう視点で考えてこそ、過去に縛られない生き方ができるというのが、ちきりんさんの主張です。
本来「自分のほしいもの・手に入れたいもの」を理解するのは難しいことではありません。しかし、大人になると「自分が欲しいもの」と「手に入れれば社会が評価してくれるもの」が違うことを理解し、多くの人が本当に「欲しいもの」を手にいれることを見誤ってしまうようになります。
極端な例で言えば、赤ちゃんは自分が欲しいものが明確で、それが与えられないとずっと泣き続けます。しかし、年をとるにつれ、社会を知り、欲しいものがわからなくなるようでは、それは成長とは言えないと、ちきりんさんは言います。
豊かな生活とは、希少な資源を最大限利用し、自分が欲しいものをできる限り、たくさん手にいれるという生産性の高い生活のことです。でも肝心の「欲しいモノ」を見誤ってしまっては、いくら希少資源を投入しても手にいれることはありません。
周りの人がやっているから、という理由でつい行動してしまうことも、よくあるかと思います。自分が本当に欲しいものを明確にし、なにに時間を使うべきなのかを、日頃から意識していきたいですね。
ポイント
- 生産性を上げる第一歩は、希少資源である「時間」と「お金」を意識すること
- 見える化することで、時間を有効に活用しよう
- 本当に自分が欲しいものを明確にしよう
具体的な方法
では、具体的な方法を紹介していきましょう。具体的にすべきことは、「働く時間を減らす」「全部やる必要はないと決める」の2つです。
まず前提として、生産性は「インプット=希少資源」と「アウトプット=手に入れたい成果」の比率として計算されます。つまり、生産性とは投入した希少資源(時間やお金)に対する割合であり、希少資源がどれくらい有効に活用されたかというレベルを表す指標です。
生産性 = 得られた成果 / 投入した希少資源 = アウトプット / インプット
この生産性を上げる方法は2つあります。1つ目は、「より高い成果(アウトプット)を出して、生産性を上げる」こと。2つ目は、「インプット(時間)を減らして生産性を上げる」ことです。
そして、ちきりんさんは生産性を上げる一番の方法は、2番目のインプットを減らすこと、つまり、「働く時間を減らすことです」。学生であれば、勉強する時間を減らす、主婦であれば、育児や家事に減らす時間を減らすことです。
え?と思う人も多いかと思いますが、人が生産性を上げなけらばならないと真剣に考えるのは、「そうせざるを得なくなった人だけ」です。
最近、Yahooでは週休3日制が取り入れられ話題となりました。これは、長時間労働が問題視される中、社員の集中力を高めて仕事の効率化を測るために実際に取り入れられた実例です。
他にも本書では、日本とブラジルの農家の例や、ワーキングマザーと外資系企業の社員の例で、この「働く時間を減らすこと」について、詳しく説明されているので、ぜひ本書を読んでみてください。
では、最後に具体的な方法を以下に箇条書きにしておきます。実際に見たらわかるとは思いますが、これを実践するのは分かっていても、少し難しいと思ってしまいます。しかし、本書を読んで、どれだけ生産性が重要なのかを理解すれば、実行に移ることができるかと思います。
働く時間を減らす
- 1日の総労働時間を制限する
- 業務ごとの投入時間を決める忙しくなる前に休暇の予定をたてる
- 忙しくなる前にゆうかの予定をたてる
- 余裕時間をたくさん確保しておく
- 仕事以外のこともスケジュール表に書き込む
全部やる必要はない
- 「全てをやる必要はないと!」自分に断言する
- まず「やめる」
- 「最後まで頑張る場所」は厳選する
- 時間の家計簿をつける
さいごに
今回本書を読み、生産性の重要性を改めて感じさせられました。実は最近、自分の中で、「自分が本当にほしいものを明確にして、どうやったら手に入れられるかを考えること」をずっと意識していて、それが自分のテーマとなっていました。そんな中、本書を読んでみるとまさに同じことが書かれていて、とても参考になったため、ここまでまとめるに至りました。
しかし、具体的にやろうとすると難しい。だからこそ、自分が欲しいものを明確にして、それを見える化することが大事なのだと思います。また、具体的にはどうするの?という点については「エッセンシャル思考」を読むことで、さらに理解が深まるなと思いました。どちらもおすすめです。
ではでは、日々精進していきましょう。それでは最後に。
そんじゃーね!
PDCAで読んだ本の内容を忘れない、圧倒的に効率を上げる読書術
読書というものは、自分の知らない世界を広げ、日々の仕事や生活に役立つ知識を与えてくれます。しかし、本を読んで満足し、後から振り返ってみると、読んだ内容をほとんど思い出せないことは、よくあるのではないでしょうか?
ぼくも今まで、まったく読書をして来ませんでしたが、大学に入ってから読書が好きになりました。しかし、果たして本当に日々の生活にそれが生かせているかといえば、自信がない。
そこで、今回は読書術といわれる本を何冊も読み、いかに読書の効率を最大限あげる方法をリサーチしました。何冊も読みましたが、どの読書術もそれぞれ独自のやり方があるとはいえ、共通しているものがありました。
それはつまるところ、PDCAサイクルを回して、効率よくインプットし、それをアウトプットするということです。まだまだ未熟な自分なので、PDCAサイクルのことを語るのは、ただ意識が高いだけになってしまう気がして億劫ですが、やはりこれに尽きるかと思います。
PDCAサイクルとは、簡単にいえば、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)を繰り返すことで、業務をどんどん改善していく手法です。
PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する
PDCAサイクル-Wikipedia
フレームワークに読書術を当てはめるとすっきりします。これを元に、読書の効率を最大限上げていき、読んだ内容れず日々の生活に生かしていく方法をまとめていきます。
- Plan 何を学ぶのかのテーマを決める
- Do テーマを元に読んでいく(インプット)
- Check 能動的に随時、仮説検証を行う。
- Action アウトプットする
(参考にした本はこちら)
- 読書の技法 誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門
- 読んだら忘れない読書術
- 覚えない記憶術
- レバレッジ・リーディング
- 本を読む本 (講談社学術文庫)
- アクションリーディング 1日30分でも自分を変える"行動読書"
PDCAサイクルで、読書の効率を最大化する読書術
0. Before 本を選ぶ
読書の学びを最大化するには、いかに悪書を避け、良書を読んでいくことです。そこで参考になる方法をいくつか挙げていきます。
1. Amazonレビューを参考にする。
本を買う際は必ず、Amazonでレビューを確認するのをおすすめします。書店では新書が出ると山積みに置いてある本が、レビューをみると星3つなんてことはよくあります。これを使わない手はありません。
基本的にレビューが20件を超え、星が4つ以上であれば良書である可能性は高いです。しかし、価値観は人それぞれ。映画でも「君の名は」が大ヒットしている一方で、賛否両論があるのも事実。あまり、鵜呑みにするのはやめましょう。
2. ブログの本紹介記事を参考にする
本の内容を要約してくれる書評ブログ、また人気のブロガーは「〜年読んでよかった本まとめ」のような記事を出しています。誰かのおすすめは良書であることが多いため、これを活用していきましょう。
個人的なおすすめは以下。特にブログ「読書猿」さんが、強くおすすめしている「知的複眼思考法」はかなりよかったです。ブログを読まなければ、この本には出会わなかったかも。
3. 尊敬する人のおすすめを読む
自分が尊敬する人や著名な人のお勧めする本を読むのも1つです。お勧めしている本は、その人の価値観を少なからず形成している可能性が高く、読んでいて楽しい。ぼく個人としては、wantedly CEOの仲さんがおすすめしている「自分の中に毒を持て(岡本太郎)」や、ゲームクリエイターの小島監督がよく使うミーム言葉の元となっている「利己的な遺伝子」は、とてもよかった。
1. Plan(計画を立てる)
1. 本で何を得るかを決める
読む本を決めたら、その本で何を学び取るかを決めるのが一つのコツです。これを意識するのとしないのとでは、全く違います。読書はつい受動的になってしまいますが、その本を取ったからには、何か学び取りたいものがあるはずです。自分が何を学びたいのかを明らかにし、受動的な読書から、積極的な読書に転換し、時間を学びに変えましょう。
2. 時間を決める。
精神科医の樺沢紫苑先生は、1ヶ月に30冊の本を読み、その全てはスキマ時間の特に「移動時間」に本を読んでしまいます。本を月に30冊読む秘訣は、時間を決めることです。樺沢先生は、「今日は、帰宅までにこの本を読み終える!」と、いつも目標設定するそうです。
目標設定をすると、記憶強化物質であるドーパミングが分泌され、漠然と読むより、記憶に残るといいます。読書は、ついだらだらとなってしまいがちですが、時間を決め、能動的に読んでいきましょう。また、複数の本を同時に読むのは、人にはよりますが、あまりおすすめしません。本を複数同時に読むと、少し前に読んだ内容を忘れてしまう可能性が高いです。本は1冊を時間を決めて意識して読めば、記憶に残りやすくなります。
3. レベル別に読んでいく
例えば、経済学を学ぶために、話題となったトーマスピケティの21世紀の資本を読もうとしても、経済学の基礎を知らなければ、挫折するか、読んでも結局理解に苦しむことになってしまいます。この場合であれば、まず経済学の入門書を読み、ミクロ、マクロを順番に固めていくべきです。自分が学びたいテーマを決めたなら、自分のレベルに合わせた本を選び、体系的に読んでいきましょう。
2. Do(本を読む)
では、自分が何を得たいのかを決めたら、実際に読んでいきます。娯楽のために読んでもいいですが、やはり積極的に学び取るものを意識して読んでいく姿勢が大切です。その際のテクニックとしては、かなり初歩的ですが、1.目次を読む、2.マーカーで線を引くことです。
1. 目次を読む
ぼくは今まで本を読む際に、目次を無視していましたが、これはあまり効率が良いとは言えません。例えば、プレゼンを行ったことがある人は、プレゼンのスライドの初めに目次、アジェンダを載せてる人がほとんどであるかと思います。
これを行う理由は、伝えたい人に対して、これから話す内容の道筋を示すことで、理解を深めてもらうことが可能だからです。これは読書においても同じです。目次を読み、自分が学びものが、どこにあるかを予測し把握しておけば、読書の効率がに圧倒的上がります。
2. マーカーで線を引く
ペンや、蛍光ペンで自分が「なるほど!」と思ったところに線を引くのは、脳科学的に有効です。「字を読む作業」と「手にペンを持って線を引く作業」は全く別の脳の領域で行われているからです。さらに「文字を書き込む」というのもまた別の脳の部分で行われています。
このように、脳の複数の領域を使えば、脳が活性化し、記憶に残りやすくなることが科学的に証明されています。また、線を引いたところを後から振り返って見返すのにも、自分に最適な情報だけ入ってくるため、とても有効的と言えます。
ぼくは、三菱鉛筆 ボールペン付き蛍光ペン プロマークを、読書をするときは常に持つようにしました。カバンや筆箱、机などに置いておき、いつでも使えるようにしています。これは蛍光ペンとボールペンが一緒になっており、かなり重宝しています。あまり店舗には置いてなく、Amazonでまとめて買うのはかなりおすすめです(売り切れにならないか心配)
3. Check(仮説検証を行う)
PDCAサイクルの真髄は、何度も仮説検証を繰り返すことにあります。重要なのは、本を読んでいる際自分が学びたいことを意識し、それが自分の求めていることかを常に確認することです。
80対20の法則を読書に適応する
80対20の法則というものがあります。これはイタリアの経済学者、ヴィルフレド・パレートが提唱したもので、「イタリア国民の二割が、イタリア全体の八割の富を生み出している」という有名な法則です。この法則は、あらゆることに当てはまると言われています。
そして、これは読書にも当てはまります。読書を投資と考えれば、本から得られるリターンの80%は、20%を読むだけで得られるということです。多くの読書本で言われることですが、本は全てを読む必要はありません。自分にとって必要な情報を選別し、いらないところは読み飛ばすか、流し読みでも構いません。
つまり、自分が学びたいことを決め、目次であらかじめ本の流れを把握する。そして、自分にとって大事だと思うところに仮説を立て、能動的に読んでいくことが、効率を上げる重要なポイントです。仮説を立て読んでいき、もし読んでいるところの筆者の主張が、自分に必要ないと判断できたら、読み流し、次へと進んでいきましょう。
4.Action(アウトプットする)
読書の効果はなんといっても、インプット × アウトプットで決まります。アウトプットなくしては、読書から得られる効果は全く違ってきます。
ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスは、人間の記憶したことは、20分後に42%、1時間後に56%、1日後に74%、1週間後77%、1ケ月後79%が忘れてしまうという結果を発見し、それを示したのがエビングハウスの忘却曲線と呼ばれています。
しかし、これは「人間は忘れる動物である」ということだけを示しているのではありません。つまり、記憶に定着させる方法は、いかに復習(アウトプット)を行うかが重要であるということです。
(引用:エビングハウスの忘却曲線 )
これについて、いかにアウトプットを行い、読書の効率を上げていくかのポイントを挙げていきます。
1、3、7日目に復習する
脳がインプットした情報を忘れずに、「重要な情報である」と判断する基準は、「何度も利用される情報」と「心が動いた出来事」の2つです。この後者である「何度も利用される情報」と判断するのに最適な期間は、「最初のインプットから、7〜10日以内に3回インプットする」であることが、研究で明らかにされています。これは受験勉強や、英語の勉強など、読書のみならず覚えておくといいでしょう。
4つの方法でアウトプットする
では、どのようにアウトプットしていくかを具体的に挙げていきます。
- 本を読みながらメモをとる、マーカーでラインする。
- 本の内容を人に話す。本を勧める。
- 本の感想や気づき、名言をSNSでシェアする。
- Facebookやメルマガに書評、レビューを書く。
このうち、3つを1週間の内に行うようにしていきましょう。精神科医の樺沢さんによれば、マーカーでラインを引くこともアウトプットとして効果的である、と述べています。また、本で学んだことを友達に話すのもいいですし、ブログをしていれば、内容をまとめて、アウトプットもできるので一石二鳥です。
読書の学びを共有するFacebookグループに参加する
ブログやFacebookに投稿するのは、友達の目が気になり、あまり乗り気ではないという方は、読書の学びを投稿するFacebookのグループ(アクションリーディング)に参加するのがオススメです。これは「0秒思考」の著者である赤羽さんが、「本ばかり読んでも成長した気がしない。行動も変わらない」という問題意識から作成したFacebookグループです。
このグループでは、「チャレンジシート」というものを本を読む前に作成し、本を読む目的、読んだ学び、これからどうするのかの投稿する。また、これから読みたい本を一緒に読んでいく参加者を募れることを目的にしています。読書をしてる際は、ついモチベーションが下がってしまいますが、これを利用するのも効果的です。利用する際は、ぜひ1度、赤羽さんの著書に目を通しておきましょう。
アクションリーディング 1日30分でも自分を変える"行動読書"
5. PDCAサイクルを回す
ここまで、いくつかのテクニックを上げてきましたが、大事なのはやはり「学んだことを日々の生活に生かしていく」ことです。そして、このサイクルを回し続けていくことが重要です。
例えば、今回ぼくがこのブログを書くに当たって、「読んだ本の内容をほとんど覚えていない」という(課題)を元に、「1番効率の良い読書法を身につける」という(目的)を定めました。そこから以下のような流れで、この記事を書くまでに至りました。
-
Plan
読書法の本を何冊か読み、ブログにまとめる(目的)
レビュー・書評を読み、本を5冊ピックアップ
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Do
実際に本を読む
-
Check
目的に当てはまる情報を意識して読んでいく。いらない部分は省く(読書のメリット、電子書籍の活用、おすすめの面白い本などの情報は、流して読んだ)
ここまで目的を意識して本を読んでいると、新たな仮説が出てきました。
(新たな仮説)
何冊か本を読んだが、これは結局PDCAサイクルのフレームワークに当てはまるのでは?
よって以下のように、修正(Adjust)して、PDCAを回しました。
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Adjust(修正)
PDCAサイクルをちゃんと理解しているわけではない←これを解決しよう。(新たな目的)
-
Plan
知り合いの尊敬していて知識が豊富な人がオススメしていた本を選んで、PDCAサイクルのフレームワーク体系を抑える。 -
Do&Check
PDCAのフレームワークを抑えることを意識して、深い内容は予備飛ばす。 - Action(アウトプット)
学んだ知識をブログにまとめる。
このように少し無理矢理かもしれませんが、PDCAサイクルに当てはまりました。大事なのは、「目的」を意識したことで、能動的に効率良く情報を取得していき、足りないものがあれば調整していくことができたということです。
最初に目的(1番効率の良い読書法を身につける&ブログにまとめる)を設定したため、能動的に効率を意識して本を読み、行動し続けることができました。これは、普段何気なく本を読んでいた時とは、全く違うほどの学びを得られたと思います。
これはなにも「ブログを書け〜!」ということではありません。もちろんブログを書くのもとて良いことです。しかし、どんな人にも、なにか身に付けたいことや、学びたい物事があって、本を読むかと思います。
「文章力を身に付けたい」「仕事の効率を上げたい」「おしゃれになりたい」など、それぞれに目的があり、それを身につけるために、本を手にします。そこで、その目的を意識し、ではどうすれば、それを手に入れることができるかを考えていけば、身につくことが1→100にも変わっていきます。
なによりも、読書も知識を得る手段でしかなく、それをどう活かすかが重要です。もちろん、本を読むことを楽しみ、学んだことを最大限生かしていきましょう。
by みみずのみずの(@mimizunomizuno)
参考にした本
読書術を学びたいのであれば、以下の中でも1冊読めばOKだと思います。テクニックに関しては人それぞれですが、どれも言っていることは共通しています。
精神科医の樺沢さんの書籍。脳科学の視点から解説してくれるので説得力があります。以下の2つは共通している内容が多かったので、どちらかを読めば大丈夫でしょう。
読書は投資であると考え考え、読書方法について戦略的に解説してあります。読みやすくおすすめ。
1996年に発売された、いわゆる古典です。今の時代でも読まれ続けている名著です。すこし難解ですが、読む価値は高いです。いろんな読書術を読みましたが、どの内容も、この本に全て書かれている気がしました。
「0秒思考」で有名な、赤羽さんの本。Facebookグループ(Action Reading)を活用する際は、読んでおきましょう。