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PDCAで読んだ本の内容を忘れない、圧倒的に効率を上げる読書術

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読書というものは、自分の知らない世界を広げ、日々の仕事や生活に役立つ知識を与えてくれます。しかし、本を読んで満足し、後から振り返ってみると、読んだ内容をほとんど思い出せないことは、よくあるのではないでしょうか?

ぼくも今まで、まったく読書をして来ませんでしたが、大学に入ってから読書が好きになりました。しかし、果たして本当に日々の生活にそれが生かせているかといえば、自信がない。

そこで、今回は読書術といわれる本を何冊も読み、いかに読書の効率を最大限あげる方法をリサーチしました。何冊も読みましたが、どの読書術もそれぞれ独自のやり方があるとはいえ、共通しているものがありました。

それはつまるところ、PDCAサイクルを回して、効率よくインプットし、それをアウトプットするということです。まだまだ未熟な自分なので、PDCAサイクルのことを語るのは、ただ意識が高いだけになってしまう気がして億劫ですが、やはりこれに尽きるかと思います。

PDCAサイクルとは、簡単にいえば、Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)を繰り返すことで、業務をどんどん改善していく手法です。

PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する

PDCAサイクル-Wikipedia

フレームワークに読書術を当てはめるとすっきりします。これを元に、読書の効率を最大限上げていき、読んだ内容れず日々の生活に生かしていく方法をまとめていきます。

  • Plan 何を学ぶのかのテーマを決める
  • Do テーマを元に読んでいく(インプット)
  • Check 能動的に随時、仮説検証を行う。
  • Action アウトプットする

(参考にした本はこちら)

PDCAサイクルで、読書の効率を最大化する読書術

0. Before 本を選ぶ

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読書の学びを最大化するには、いかに悪書を避け、良書を読んでいくことです。そこで参考になる方法をいくつか挙げていきます。 

1. Amazonレビューを参考にする。

本を買う際は必ず、Amazonでレビューを確認するのをおすすめします。書店では新書が出ると山積みに置いてある本が、レビューをみると星3つなんてことはよくあります。これを使わない手はありません。

基本的にレビューが20件を超え、星が4つ以上であれば良書である可能性は高いです。しかし、価値観は人それぞれ。映画でも「君の名は」が大ヒットしている一方で、賛否両論があるのも事実。あまり、鵜呑みにするのはやめましょう。

2. ブログの本紹介記事を参考にする

本の内容を要約してくれる書評ブログ、また人気のブロガーは「〜年読んでよかった本まとめ」のような記事を出しています。誰かのおすすめは良書であることが多いため、これを活用していきましょう。

個人的なおすすめは以下。特にブログ「読書猿」さんが、強くおすすめしている「知的複眼思考法」はかなりよかったです。ブログを読まなければ、この本には出会わなかったかも。

3. 尊敬する人のおすすめを読む

自分が尊敬する人や著名な人のお勧めする本を読むのも1つです。お勧めしている本は、その人の価値観を少なからず形成している可能性が高く、読んでいて楽しい。ぼく個人としては、wantedly CEOの仲さんがおすすめしている「自分の中に毒を持て(岡本太郎)」や、ゲームクリエイターの小島監督がよく使うミーム言葉の元となっている「利己的な遺伝子」は、とてもよかった。

1. Plan(計画を立てる)

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1. 本で何を得るかを決める

読む本を決めたら、その本で何を学び取るかを決めるのが一つのコツです。これを意識するのとしないのとでは、全く違います。読書はつい受動的になってしまいますが、その本を取ったからには、何か学び取りたいものがあるはずです。自分が何を学びたいのかを明らかにし、受動的な読書から、積極的な読書に転換し、時間を学びに変えましょう。

2. 時間を決める。

精神科医の樺沢紫苑先生は、1ヶ月に30冊の本を読み、その全てはスキマ時間の特に「移動時間」に本を読んでしまいます。本を月に30冊読む秘訣は、時間を決めることです。樺沢先生は、「今日は、帰宅までにこの本を読み終える!」と、いつも目標設定するそうです。

目標設定をすると、記憶強化物質であるドーパミングが分泌され、漠然と読むより、記憶に残るといいます。読書は、ついだらだらとなってしまいがちですが、時間を決め、能動的に読んでいきましょう。また、複数の本を同時に読むのは、人にはよりますが、あまりおすすめしません。本を複数同時に読むと、少し前に読んだ内容を忘れてしまう可能性が高いです。本は1冊を時間を決めて意識して読めば、記憶に残りやすくなります。

3. レベル別に読んでいく

例えば、経済学を学ぶために、話題となったトーマスピケティの21世紀の資本を読もうとしても、経済学の基礎を知らなければ、挫折するか、読んでも結局理解に苦しむことになってしまいます。この場合であれば、まず経済学の入門書を読み、ミクロ、マクロを順番に固めていくべきです。自分が学びたいテーマを決めたなら、自分のレベルに合わせた本を選び、体系的に読んでいきましょう。

2. Do(本を読む)

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では、自分が何を得たいのかを決めたら、実際に読んでいきます。娯楽のために読んでもいいですが、やはり積極的に学び取るものを意識して読んでいく姿勢が大切です。その際のテクニックとしては、かなり初歩的ですが、1.目次を読む2.マーカーで線を引くことです。 

1. 目次を読む

ぼくは今まで本を読む際に、目次を無視していましたが、これはあまり効率が良いとは言えません。例えば、プレゼンを行ったことがある人は、プレゼンのスライドの初めに目次、アジェンダを載せてる人がほとんどであるかと思います。

これを行う理由は、伝えたい人に対して、これから話す内容の道筋を示すことで、理解を深めてもらうことが可能だからです。これは読書においても同じです。目次を読み、自分が学びものが、どこにあるかを予測し把握しておけば、読書の効率がに圧倒的上がります。

2. マーカーで線を引く

ペンや、蛍光ペンで自分が「なるほど!」と思ったところに線を引くのは、脳科学的に有効です。「字を読む作業」と「手にペンを持って線を引く作業」は全く別の脳の領域で行われているからです。さらに「文字を書き込む」というのもまた別の脳の部分で行われています。

このように、脳の複数の領域を使えば、脳が活性化し、記憶に残りやすくなることが科学的に証明されています。また、線を引いたところを後から振り返って見返すのにも、自分に最適な情報だけ入ってくるため、とても有効的と言えます。

ぼくは、三菱鉛筆 ボールペン付き蛍光ペン プロマークを、読書をするときは常に持つようにしました。カバンや筆箱、机などに置いておき、いつでも使えるようにしています。これは蛍光ペンとボールペンが一緒になっており、かなり重宝しています。あまり店舗には置いてなく、Amazonでまとめて買うのはかなりおすすめです(売り切れにならないか心配)

3. Check(仮説検証を行う)

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PDCAサイクルの真髄は、何度も仮説検証を繰り返すことにあります。重要なのは、本を読んでいる際自分が学びたいことを意識し、それが自分の求めていることかを常に確認することです。

80対20の法則を読書に適応する

80対20の法則というものがあります。これはイタリアの経済学者、ヴィルフレド・パレートが提唱したもので、「イタリア国民の二割が、イタリア全体の八割の富を生み出している」という有名な法則です。この法則は、あらゆることに当てはまると言われています。

そして、これは読書にも当てはまります。読書を投資と考えれば、本から得られるリターンの80%は、20%を読むだけで得られるということです。多くの読書本で言われることですが、本は全てを読む必要はありません。自分にとって必要な情報を選別し、いらないところは読み飛ばすか、流し読みでも構いません。

つまり、自分が学びたいことを決め、目次であらかじめ本の流れを把握する。そして、自分にとって大事だと思うところに仮説を立て、能動的に読んでいくことが、効率を上げる重要なポイントです。仮説を立て読んでいき、もし読んでいるところの筆者の主張が、自分に必要ないと判断できたら、読み流し、次へと進んでいきましょう。

4.Action(アウトプットする)

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読書の効果はなんといっても、インプット × アウトプットで決まります。アウトプットなくしては、読書から得られる効果は全く違ってきます。

ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスは、人間の記憶したことは、20分後に42%、1時間後に56%、1日後に74%、1週間後77%、1ケ月後79%が忘れてしまうという結果を発見し、それを示したのがエビングハウスの忘却曲線と呼ばれています。

しかし、これは「人間は忘れる動物である」ということだけを示しているのではありません。つまり、記憶に定着させる方法は、いかに復習(アウトプット)を行うかが重要であるということです。

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(引用:エビングハウスの忘却曲線 )

これについて、いかにアウトプットを行い、読書の効率を上げていくかのポイントを挙げていきます。

1、3、7日目に復習する

脳がインプットした情報を忘れずに、「重要な情報である」と判断する基準は、「何度も利用される情報」「心が動いた出来事」の2つです。この後者である「何度も利用される情報」と判断するのに最適な期間は、「最初のインプットから、7〜10日以内に3回インプットする」であることが、研究で明らかにされています。これは受験勉強や、英語の勉強など、読書のみならず覚えておくといいでしょう。

4つの方法でアウトプットする

では、どのようにアウトプットしていくかを具体的に挙げていきます。

  1. 本を読みながらメモをとる、マーカーでラインする。
  2. 本の内容を人に話す。本を勧める。
  3. 本の感想や気づき、名言をSNSでシェアする。
  4. Facebookやメルマガに書評、レビューを書く。

このうち、3つを1週間の内に行うようにしていきましょう。精神科医の樺沢さんによれば、マーカーでラインを引くこともアウトプットとして効果的である、と述べています。また、本で学んだことを友達に話すのもいいですし、ブログをしていれば、内容をまとめて、アウトプットもできるので一石二鳥です。

読書の学びを共有するFacebookグループに参加する

ブログやFacebookに投稿するのは、友達の目が気になり、あまり乗り気ではないという方は、読書の学びを投稿するFacebookのグループ(アクションリーディング)に参加するのがオススメです。これは「0秒思考」の著者である赤羽さんが、「本ばかり読んでも成長した気がしない。行動も変わらない」という問題意識から作成したFacebookグループです。

このグループでは、「チャレンジシート」というものを本を読む前に作成し、本を読む目的、読んだ学び、これからどうするのかの投稿する。また、これから読みたい本を一緒に読んでいく参加者を募れることを目的にしています。読書をしてる際は、ついモチベーションが下がってしまいますが、これを利用するのも効果的です。利用する際は、ぜひ1度、赤羽さんの著書に目を通しておきましょう。

アクションリーディング 1日30分でも自分を変える"行動読書"

5. PDCAサイクルを回す

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ここまで、いくつかのテクニックを上げてきましたが、大事なのはやはり「学んだことを日々の生活に生かしていく」ことです。そして、このサイクルを回し続けていくことが重要です。

例えば、今回ぼくがこのブログを書くに当たって、「読んだ本の内容をほとんど覚えていない」という(課題)を元に、「1番効率の良い読書法を身につける」という(目的)を定めました。そこから以下のような流れで、この記事を書くまでに至りました。

  • Plan

    読書法の本を何冊か読み、ブログにまとめる(目的)

    レビュー・書評を読み、本を5冊ピックアップ

  • Do

    実際に本を読む

  • Check

    目的に当てはまる情報を意識して読んでいく。いらない部分は省く(読書のメリット、電子書籍の活用、おすすめの面白い本などの情報は、流して読んだ)

ここまで目的を意識して本を読んでいると、新たな仮説が出てきました。

(新たな仮説)

何冊か本を読んだが、これは結局PDCAサイクルのフレームワークに当てはまるのでは?


よって以下のように、修正(Adjust)して、PDCAを回しました。

  • Adjust(修正)

    PDCAサイクルをちゃんと理解しているわけではない←これを解決しよう。(新たな目的)

  • Plan
    知り合いの尊敬していて知識が豊富な人がオススメしていた本を選んで、PDCAサイクルのフレームワーク体系を抑える。

  • Do&Check
    PDCAのフレームワークを抑えることを意識して、深い内容は予備飛ばす。

  • Action(アウトプット)
    学んだ知識をブログにまとめる。

このように少し無理矢理かもしれませんが、PDCAサイクルに当てはまりました。大事なのは、「目的」を意識したことで、能動的に効率良く情報を取得していき、足りないものがあれば調整していくことができたということです。

最初に目的(1番効率の良い読書法を身につける&ブログにまとめる)を設定したため、能動的に効率を意識して本を読み、行動し続けることができました。これは、普段何気なく本を読んでいた時とは、全く違うほどの学びを得られたと思います。

これはなにも「ブログを書け〜!」ということではありません。もちろんブログを書くのもとて良いことです。しかし、どんな人にも、なにか身に付けたいことや、学びたい物事があって、本を読むかと思います。

「文章力を身に付けたい」「仕事の効率を上げたい」「おしゃれになりたい」など、それぞれに目的があり、それを身につけるために、本を手にします。そこで、その目的を意識し、ではどうすれば、それを手に入れることができるかを考えていけば、身につくことが1→100にも変わっていきます。

なによりも、読書も知識を得る手段でしかなく、それをどう活かすかが重要です。もちろん、本を読むことを楽しみ、学んだことを最大限生かしていきましょう。

by みみずのみずの(@mimizunomizuno

参考にした本

読書術を学びたいのであれば、以下の中でも1冊読めばOKだと思います。テクニックに関しては人それぞれですが、どれも言っていることは共通しています。

精神科医の樺沢さんの書籍。脳科学の視点から解説してくれるので説得力があります。以下の2つは共通している内容が多かったので、どちらかを読めば大丈夫でしょう。

読書は投資であると考え考え、読書方法について戦略的に解説してあります。読みやすくおすすめ。

1996年に発売された、いわゆる古典です。今の時代でも読まれ続けている名著です。すこし難解ですが、読む価値は高いです。いろんな読書術を読みましたが、どの内容も、この本に全て書かれている気がしました。

「0秒思考」で有名な、赤羽さんの本。Facebookグループ(Action Reading)を活用する際は、読んでおきましょう。